鳥籠荘の今日も眠たい住人たち ②


「……ねえ、誰だって自分で思ってるよりは普通のただの人かもしれないけど、誰だって自分で思ってるよりは、ちょっとはひとと違うトクベツな何かを持ってるんじゃないかな。それを変だとか狂ってるとか言う人もいるかもしれないけど、それはさ、きっとそのまま持ってていいものなんだよ」

(p61より)

2巻は、テーマ的には『わたしに気づいて』。


◇人魚姫になるための間違った方法
人を好きになることの相互っていうのが、感情の多寡の齟齬てか。
ふと目的が手段にすり替わってしまったお話。


◇ザリガニ/万引き/スケッチブック
無味な停滞か、痛みを伴う前進か。
俺は。につながるのかも。


それと作中、「すわっぴんぐですね、わかります」とか思ってたらマジでそうなってフイタ。
タイトルのレトリックはちょっと追ってみたい。


◇彼女と彼の気まずい日曜、彼女と彼女?のハプニングな土曜
うわっこれで終わりか! みたいな。でもまぁ、こういう引きはキーリの時を思えば得意技かも。


全体を読み通してると、ユカコてんてーをどんどん好きになってるなー、という実感がわいてくる。ライトノベルでありつつ、大衆文芸寄りな書きぶりの人が、私は好きなのかもしれない。NO CALL NO LIFEイチゴミルク ビターデイズエンドロールまであと、、の三冊は時間がかかっても読んでみたい。