鉄球姫エミリー


鉄球姫エミリー (集英社スーパーダッシュ文庫)
八薙 玉造
集英社
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こういう書き方も何だけど、荒削り。荒削り、だけんども大胆なストーリィ構成(ぶっちゃければ人死杉ww)。
戦モノは、その戦略・戦術・戦闘の規模に応じて、

  • 大局眼で以て軍を動かし、戦場の動きを見るもの
  • ユニットに注目して、個々の戦闘で見るもの

に分けられると思う。
前者なら『ゆらゆらと揺れる海の彼方』とか『皇国の守護者』とかで、後者なら『獅子の玉座』とか『ゼロの使い魔』なんかが当てはまる。ゲームで言うと『三国志大戦』が前者で、『三国無双』が後者。FEみたいなSRPGは前者よりだけど、個に注目する楽しさも要素としては大きいからおもしろいんだと思う。


FEみたいな〜って先に書いちゃったけど、この2つの選択って、要は男なら誰でも夢見る、

  • 「大軍を動かす大将気分」

と、キャラに寄った物語性を発揮できる、

  • 「俺TUEEEEE」

の選択なんだよね。


で、このエミリーはどちらかといえば、後者の「俺TUEEEEE」型。
けど、この点で見てみると、最初に書いたとおり、ちょい荒削り感。この話、プロットの大筋だけで読んでいくとすごく面白いと思う。ただ、その肉付けが甘かった。逆におっかむおっかむしなくちゃいけない部分も厳しかった。
さかしらに言えば、すごくいい素材を1巻で提供してくれることは分かったから、どれ、次もざっと読んでみっか、にもなる。2巻も手に取るよ。なかなか面白い。