とらドラ9!





えにっきについて

そういえばこれ「ときどきえにっき」じゃん、でも全然絵描いてないやーでもんーいいかなほらせっかくだし可愛くてお気に入りの女の子から描きたいじゃんそのうちその内その内って今さ! お前は竜児が好きだろう!
要は勇気が以下略で、描いた。竜児を。アホか! 男描いて誰が得すんねん! まぁ、とりあえず始めちゃうって大事よね。


どういう時に絵を描こうかな、というと、
・ここのシーンは当然イラストくるよな!……(ペラッ)……ないのかよ! いいよ自分で描くよ!
・○○タソハァハァ
まぁ、とにかく、イラストがついたどくしょにっきが上がってきた時は、その作品が相当のお気に入りということで間違いない。

竜児の不安

で、とらドラも9巻かぁ。
この巻の一番の見所は、やっぱ絵にしようとするぐらいですから、冒頭、竜児たちが行列ラーメンを待つところ。
どんどんリアル描写の増してくるとらドラですが、9巻ではついにシンロのお話。いやー、この「ショーライの見えてくるヤなカンジ」を読者に伝えてくるのは、ゆゆぽ先生の本領発揮ですね。
あったかそうなラーメン屋を待つ、寒くて寒くてしょうがないこの場所。寒くて寒くてしょうがないこの場所で、見えないさきのことを、あたたかいかどうかもわからないさきのことを思う。友達と話す。友達もさきのことが不安でしょうがないのは一緒。
でも、隣の花は綺麗に見える。自分の進むさきばかりが暗く見えてしまう。寒さが背骨を這い上がり、冷たい肩を抱き締める。見上げる空がまだまだ暗い。


いやー、いいですね。で、こーゆーことと大河のアレを知ってしまったことが相まってダラダラダラダラうじうじうじうじいつまでもいつまでも悩むのがこの9巻。日めくりカレンダーがどうたらウーロンがなにやら過ぎたことをなくせないだのうっとーしー! おもしれー!
この葛藤が、「こどもとおとなのあわい」という、とらドラ全体を通してのテーマにも直結する部分ではあるんですが。

竜児の大河への態度

で、ここまで大河にうんうん悶々ってるのは、「大河が自分に重なって見える」とか「大河かわいいよ大河」とか色々素地としての原因はある。
でも結局、「どういう態度を取っていいかわからない」に集約はする。どういうことかというと。
知ってはいけないことを知ってしまった。では知らなければよかったのか。そうじゃない。「知らないことも罪だ」と、亜美から弾劾を受けた。
さて、どうする。「優しさが罪の典型パターンだよね〜。竜児くんってコメツキバッタに匹敵するよね〜」といったところ。(小鳩さん好きだな)

ここだけは何度も読みたい

p148。ここからの物語はすごい。
正直、ゆゆぽここまで書けるんだな、と唸った。自分が、自分へ、自分を、と竜児の視野がどこまでも狭窄していく過程が辛くて辛くてしょうがない。読んでるこっちの胸の方がなんぼか狭まる。

本日のみのりん

「なにがあっても大河から離れない。だから……」
 その気持ちをどう言うべきか。わかるのはただ一つ、すでに迷いなんざ欠片ほどにもないこと、それだけ。
 行かせない。行かせるものか。置き去りになんかさせない。
「……追いかける!」
 実乃梨が一度大きく息を吸ったのがわかった。その息をぐっと腹にため、気合をいれ、自分の右手に唇を押し当てる。そしてその手を、
「よし。高須竜児――ジャイアントさらば」
「……っ!?」
竜児の唇に軽く当てた。驚く竜児の目の前でいたずらに成功したガキみたいに唇を曲げて笑う。

(p213より)

う・わ・あ・あ・あ・あ・あああああああ。
この後のシーンで、私涙目。というか普通にボロボロだった。


最高。みのりん最高。とらドラ、完――(もうちょっとだけ続くみたいじゃ……)


余談というか、とらドラとキノを買ってきて、先にとらドラを読み始めた自分に驚いた。そうか、あのキノより先にとらドラを読みたいのか自分、という発見。

経験値

カスケード - 「連なった小さな滝」の意味。公園の段になった噴水みたいなの。
タルトとタルト・タタン - 微妙に違う。
天網恢々疎にして漏らさず - 天の目の網は粗いように見えても、実は漏らさず全部見られてますよ。盗撮とATMには気をつけましょうね、というお話。微妙に違う。