なばかり少年探偵団 さくらの季節
なばかり少年探偵団 さくらの季節 (富士見ミステリー文庫)
posted with amazlet at 08.10.20
著者の雑破業なる人物を、以前上海さんが持ち上げてらっしゃったので、手を出してみる。Myself;Yourselfのアニメ版は結構楽しんで見ていたので、外しはしないかな、と。（あの最終回はきっついけど（笑））
よかったところばっかり
読んでいて、文章がすごく丁寧だなぁと。描写がすんなりと落ちてくるんですよね。華美な装飾はないんだけれど、実のある文章って感じ。タイプで言うなら川端ではなく志賀。きっとこの描写力を養ったのはジュブナイルポ（ｒｙ
それとキャラの作り方も。紹介の印象づけ方が良くって、作中人物はわらわらっと出てくるんですが、読見分けはついた。
そういえば富士見ミステリーを手に取ったのは久しぶりだったけど、挿絵をいれるタイミングがすごく好きだった。この業界、編集者がもっと名前をさらすべき。
読み終わって
「ミステリー文庫」ではあっても、お話自体はそれほど奇をてらったものでなく。そもそも紹介がほのぼのミステリーだしね。
ところどころテンプレっぽいものを織り交ぜる巧が脚本家らしいというか。構成のうまさっていうのかな。そういうものがきらりと感じられた良読でした。
