サイコロジカル〈上〉兎吊木垓輔の戯言殺し サイコロジカル〈下〉曳かれ者の小唄



読んだ。結局のところ≪害悪細菌≫が人類最強に、「俺をここから逃がせ」と依頼した話だったわけですがそんなことはどうでもよく*1冒頭の戯言殺しは西尾維新の真骨頂が本領発揮で最大の魅力な面目躍如の鼎が重かったですね。この戯言「殺し」ってニュアンスあたりから、あの長広舌によって殺される対象である、「戯言」ってものの、戯言遣いの心性が見えてきた。


要するに、しょうもないこととかどーでもいいこととかどっちでもいいことを喋るのは好き。
で、喋られるのは嫌い。恐るべきはその「どうでもいいこと」をあれほど魅惑的に書ける逆から読んでもnisioisinの筆力ってこと。でもそれでも、いーちゃんの心性っていうか、いーちゃんについてはものっそい思うところがあるので、あっちかこっちで戯言作品を通した記事で書く腹積もり。いやーおもしろいわー戯言ー。

*1:哀川さんの言葉をびぼー。

「実は推理小説ってのが嫌いでね」
 爆弾発言だ。
「意外な解答ってのが好きなくせに論理を重んじるなんて無茶苦茶言ってるからな。その上魅力的な謎だってさ。論理に従ってりゃつまんねー解答しか出ねえってのは当たり前だと思わないかい? 一足す一が三になりゃ、そりゃあくすりとは来るかもしんねーけどさ」
(p274より)

これは次巻で突っ込みながら書こう。